旅先で

ドイツの科学者

2025/03/07

ドイツに行って、初日に見学した園で。ある部屋における子どもの活動を参観しました。そこには、四つの子どものグループ(3~6歳児)があり、1つのグループは、テーマが火山ということで、粘土を焼いて作った真ん中に穴の開いている山が置いてあります。その穴の中に水を入れそこにベーキングパウダーを入れ、酢をいれます。すると、火山が噴火したように泡が出てきて溢れます。

別のグループは、真ん中にしきりに入ったフラスコの片側に赤い水、もう一歩に青い水をいれます。それに管の通った蓋をして逆さにすると、管から色の混ざった水が出てきます。それは、紫色をしています。

別のグループは、子どもたちがレゴを使って水を混ぜる仕組みをつくってあり、それを使って水を混ぜていきます。

もう一つは、水をくみ上げる装置を使って、小さなビーズをくみ上げています。

これらの活動は、ドイツでは今まで「小さな科学者たち」という取り組みでした。しかし、今回の取り組みを「MINT」と説明しました。それは、数学(Mathematik),情報科学(Informatik),自然科学(Naturwissenschaft)及び技術(Technik)の頭文字をとったものです。この「MINT 教育」は、2012年、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)がMINT振興とキャリアのためのガイド資料を提案しました。そこには、この教育は幼少期のころから親しませることで、将来MINT分野に関心を持たせ、これを参考する学生を増やそうとすること。特に女性をMINT系の職種割合の大幅増加を目指すこと。そのために、現在ドイツにおいて官民問わず多様なイニシアチブの下で、経済界をはじめ、学会、メディアなど様々な機関が連携し、進めています。近年では,2019 年に連邦教育研究省(BMBF)が新たなMINTアクションプランを発表し,財政支援を含めた MINT教育強化の方向性を打ち出す等、今後のさらなる進展が展望されています.

3件のコメント

  • もりぐち より:

    私は自然科学という部分にとても惹かれました。もちろん、数学、情報科学、技術とどれも重要だからこそ、MINT教育で、偏りがあってはいけないと思うのですが、なんというか、自然科学は入っていることにどこは安心したようなそんな感覚を得ました。これは乳幼児教育で多くの人たちが大切にしてきたことですね。だからこそ、同時にそれだけではなく、数学、情報科学、技術を意識的に取り入れていくという工夫が必要になりますね。

  • k.taka より:

    レゴを使って色水遊びをすると聞くと、日本では考えられない遊びだという声が聞こえてきそうですね。よくよく考えてみると、レゴもただ組み合わせるだけでなく、設計組み立て、エンジニアリングを融合できるリソースであるのですね。そして、MINT教育という新しい言葉が出てきましたが、考え方はSTEM教育の中にあったものに加え、情報という考え方が入ったという感じでしょうか。やはり、進化スピードが速い印象です。

  • カンゾー より:

    これまでの「STEM」とは違い、「MINT」という新しい取り組みが始まっていたんですね。今年は私の園で「STEM」をテーマに始めていますが、そもそも主な小学校以上が対象になっているように思います。そう思うと「MINT」のほうが乳幼児教育に落とし込みやすい分野になってくるのかなと感じました。とはいえ、STEMにしてもその解釈はかなり大きくあり、よく理解しないとかえって「実験」ばかりにフォーカスが当たってしまいかねないなとも感じています。本質的に何に向かって行うものなのかをよく考えて進めていく必要がありますね。

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