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ギビングツリー会員園の活動紹介


読売新聞にGT会員とその保育の一部が紹介されました。
広がる年齢“混合”保育
(2005年6月30日 読売新聞・教育ルネッサンス)

広がる年齢“混合”保育少子化の時代に、保育の仕方も変わってきた。
保育室の積み木で遊んでいた市瀬亜水美(あすみ)ちゃん(4)の手がふと止まると、視線の先には時計があった。亜水美ちゃんは時間を確認すると、積み木を片づけ、すたすたと隣の食堂へ。その姿を見た年下の子供たちも後を追いかけていく。 長崎県平戸市にある私立「みのり保育園」では、デジタル表示付きの時計が園舎のあちこちに置いてある。時刻は正午15分前。亜水美ちゃんたちは給食当番で、テーブルの上に広げたクロスに消毒液を吹きかけ、ふきんでふいていく。 「ちゃんとシュッシュしてよ」。亜水美ちゃんは年下の当番たちに声をかける。その様子を離れた場所から見守っているのは、保育士と調理師たちだ。
◎その光景に考えこんでしまった…

仏教系の同園が48年続く保育のやり方を変えたのは2年前。
正座をして先生の話を聞くといった厳しいしつけをやめ、子供たちが自ら考え行動する正反対の保育を始めたのだ。 それを可能にしたのは、異なる年齢の子供たちを一緒に保育し始めたこと。2年前はちょうど園舎が建て替え時期に当たっていたため、年齢ごとの教室方式をやめ、大きな保育室と食堂だけにした。 同じ部屋で3~5歳の児童約50人を一緒に保育するためだ。3人の保育士はその日一日の大まかな予定を示すだけ。あとは子供同士が次の行動を教えあう。 保育方針を変えた当初は、子供たちがけんかをするなど無秩序状態に陥ったが、1か月後にはリーダー的存在が現れ、1年後には大半の子供が自分で時計を見て次の行動に移れるようになった。 「訪ねてきた卒園生の姿を見たのがきっかけです」と西村承品(しょうぼん)園長(44)。在園時はおとなしく、礼儀正しかった卒園生が自由奔放に遊んでいる。 その光景に「これが本来の姿で、私たちが単におとなしくさせていただけでは」と、考えこんでしまったからだという。


◎「失われた子供社会」を再現

この取り組みは、東京・八王子にある私立「せいがの森保育園」が実践する「見守る保育」をモデルにした。 1997年に開設した園の特徴は、保育園の中に異年齢集団を作り、「失われた子供社会」を再現したことだ。その理由を藤森平司園長(56)はこう語る。  「かつての保育園は、地域や家庭に子供がたくさんいることを前提に、子供に家庭的なぬくもりを与える場だった。ところが少子化の今は、子供同士の結びつきが欠けている。問題が起きるのは、見本にすべき年上の子供がいないからではと考えました」 藤森さんの保育法をモデルにした保育園は現在、公立も含めて約150園。研修のために職員を「せいがの森保育園」に派遣したり、視察したりする保育施設は数多く、 異年齢集団を基盤とした「見守る保育」はさらに広がる様相を見せている。(前田高敬)

少子化 厚生労働省によると、昨年の出生数は111万人で、4年連続の減少。一方で、大手通信教育会社「ベネッセコーポレーション」の1999年度調査によると、小学5、6年生の69%が調査日前日の放課後、「友達と遊ばなかった」と答えた。また、同社が昨年末、小学4~6年生に行った調査では、遊び場を「自分の家」「友達の家」と答えた子供が各65%に上った。